毎年5月開催
研究発表のための学術大会です。発表についてはお問い合わせください。
・・・過去記念講演・・・
2016年 永村眞先生「鎌倉仏教-密教『聖教』の視点から-」
2017年 彌永信美先生「いわゆる『立川流』ならびに髑髏本尊儀礼をめぐって」
2018年 大久保良峻先生「日本天台の仏身観に関する若干の問題」
2019年 平雅行先生 「東国鎌倉の密教」
2020年 中止
2021年 伊藤聡先生「両部神道の形成―鎌倉時代を中心」
2022年 本多隆仁先生「弘法大師と『釈摩訶衍論』」
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武内孝善先生 講演要旨
高野山大学を中心に、50年近く空海の伝記研究にたずさわってきた。この間に、心がけてきたこと、新たに判明したこと、並びに新しい論考に対する疑義について論じてみたい。
心がけてきたことは、空海と弘法大師とは全く別の人格をもった存在であるとの認識に立ち、信仰の対象である伝説・伝承上の弘法大師に対して、1200年前に62年の生涯を生きた空海とを峻別して論じること、信仰と学問の弁別であった。それと、史料批判を徹底して行い、基本的に空海の著作と同時代の史料にもとづいた論述を心がけた。
新たに判ったこと・見えてきたことの最大のものは、嵯峨天皇の懐刀といってもよい藤原三守の存在である。従来、全くふれられることがなかった三守であるが、入唐帰朝後の空海を物心両面から支え、特に朝廷とのパイプ役として空海最晩年に果たした功績は今日の真言宗につながる。わが空海伝研究の最大の成果といっても過言でない。
新しい空海伝研究として、西本昌弘『空海と弘仁皇帝の時代』を取りあげ、その問題点を指摘してみたい。空海は二十歳で出家し、受具は二十二歳であったといい、唐から帰朝したときに乗った遣唐使船の船頭・高階遠成の肩書きは、迎空海使であったという。これらの説が成り立つか、時間の許す限り私見を述べてみたい。
毎年11月頃開催の講演会です。
令和5年度の智山談話会 準備中
・・・近年の講演・・・
2016年 菊池大樹先生「鎌倉仏教の二つの方向-密教から考える-」
2017年 瀬谷貴之先生「東寺講堂及び大伝法院本尊との関係を中心に」
2018年 大塚紀弘先生「鎌倉南北朝の僧侶集団と密教」
2019年 末木文美士先生「院政・鎌倉期の禅と密教」
2020年 髙橋秀城先生「鎌倉期の密教文学」
2021年 前川健一先生「中世日本の密教と日蓮」
2022年 苫米地誠一先生「弘法大師伝の霊異説話」
研究会 智山勧学会では、以下の研究会の助成をしております。
講師によるテキストの輪読研究会です。
令和5年度仏教思想研究会
準備中
日程内容等:事務局までお問い合わせください。
学生中心の研究会です。
令和5年度智心会活動
準備中
日本密教学会は、密教学ならびに広く密教文化に関連のある学術研究、およびその普及をはかる総合的研究団体として昭和43年に創立されました。以来、真言宗各山会および真言宗各派当局の協賛のもと、智山勧学会・豊山学会・高野山同学会・種智院大学密教学会の四学会によって、学術大会の開催、『密教学会研究』の発行等を行っています。
日本密教学会への入会は智山勧学会に入会する必要があります。入会は智山勧学会事務局までご連絡ください。